札幌市の経済
北海道経済の中心となっている。平成19年度の市内総生産は6兆4983億円であり[10]、世界で65位以内の「国」に相当する経済規模を有している[11]。仙台市などと同じく支店経済の傾向が強く、地域企業の基盤は弱いが、第三次産業は十分に発達している。また、他の国内主要都市に比べて、労働力、賃料、原材料農産物が安いため、食品加工業など、これらの特色を生かした産業も発展している。
だが、地元を基盤とした民間の大資本に乏しく、四つの大都市圏(三大都市圏と福岡都市圏)にみられるような大手私鉄も存在しないため、都市計画・開発は、札幌市や北海道開発局など、官によるところが大きい。
・観光業
豊かな自然を生かした観光業が盛んで、毎年2月初旬に行われるさっぽろ雪まつりでは、国の内外を問わず多くの観光客が訪れる。2006年度の来札観光客数は、1410万4千人(札幌市観光文化局調べ)。
・食品加工業
道内の農作物・魚介類等の集積地という利点を生かし、古くから食品加工業が発達してきた。現在でも市内各所に食品加工業や製菓業が存在し、明治乳業など道内外の食品メーカーの工場も多い。
・情報サービス業
1976年に北海道大学の青木由直教授が設立した北海道マイクロコンピュータ研究会から、BUGやハドソンなど多くのIT企業が派生的に生まれた。近年ではコールセンターやビジネス・プロセス・アウトソーシング (BPO) 産業の誘致が盛んで、札幌駅北口には情報技術関連企業が集中している。日本郵便のコールセンターも札幌に所在している。
・農業
主な産物は、たまねぎ(札幌黄)、かぼちゃ、すいか、ほうれん草など。特にたまねぎは、札幌が栽培発祥の地であり、丘珠地区などで盛んに栽培されていたが、近年は宅地開発などの影響により生産量は減少している。
・鉱業
現在はほとんど行われていない。1971年に閉山した手稲区手稲鉱山では、金・銀・銅が採掘されていた。また2006年(平成18年)3月31日に閉山した南区豊羽鉱山は、世界有数のインジウム鉱山であった。
参照元:Wikipedia「札幌市」